CFD-TOPO を用いたマスクのエッチングシミュレーション
(
Feature Scale Simulation for Mask Etching using CFD-TOPO )

実際のプロセスでは,マスクの下に積まれた材料をエッチングするのが目的ですが,高選択比を得る為に,ケミカルな耐性だけではなく,イオン衝撃にもより強い素材が選ばれます.その為,ドライエッチングの形状シミュレーションでは,エッチングのイールドに対するエネルギーや角度依存性を考慮したモデルがしばしば必要となります.

以下では,マスクの部分に注目し,入射イオンに対する角度依存性(例えば,[1])を考慮することによってコーナー部が早くエッチングされる典型的な形状が再現される例をご紹介します.

単純な例として,エッチャントにイオンを一つだけ選び,マスクをエッチングするモデルを考慮します.例えば,Ar+ がバルク( BulkSpecies(B) )をエッチングする場合,以下のようなモデルを記述します.

Ar+ + BulkSpecies(B) -> Ar + ByProduct

ここで,ByProduct は,一つ以上のガス種です(現実的な計算モデルは,後日ご紹介する予定です).

etching yield depending on incident angle

Fig. 1 入射イオンに対するイールドの角度依存性

Fig. 1 の 0°は,垂直方向を意味します(90°で面に平行となります).このようなカーブは,例えば,以下のような Cosθに対する多項式近似式を利用して再現することが可能です.

a0 から a4 の係数を適当に設定・入力することにより,計算モデルに考慮することが可能です.

入射するイオンフラックスは,非常に異方性が強い分布を仮定しました.本計算例で考慮した入射角度に対するフラックスの割合は,以下の Fig. 2 のようなものです.

ion flux as a function of incident angle

Fig. 2 入射角に対する入射イオンの割合

角度に対する入射イオンの割合を,テキストファイルで準備し,計算モデルに取り込むことが可能です.なお,現実的なモデルでは,イオンのエネルギー依存性も考慮すべきですが,本計算例では,エネルギー依存性は考えないものとします.

以下に,計算結果として得られたマスクのエッチング形状(アニメーション)を示します.

mask etching topology ( animated GIF )

Fig. 3 エッチングされるマスク形状(色はエッチレートを示す)

計算グリッドは,成膜プロセスの例でご紹介したように,自動的にソルバーが作成します.エッチレートは,マスクの上部よりもコーナーで高くなっており,しばしば得られるような形状が再現されることが確かめられます.


参考文献:

[1] プラズマプロセシングの基礎( ISBN:4-485-66118-0)p.228

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